かけ水の徹底と清潔な水風呂でクレームを防ぐ|宿泊施設の水質管理と安全設計

サウナコラム

宿泊施設を運営されている方であれば、「水風呂に対するクレーム」を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

「水が汚い」「においが気になる」「他人の汗が気になる」といった声は、小さな不快感として積み重なり、施設全体の評価を下げる要因になりがちです。

その印象を大きく左右しているのが、水風呂に入る前のかけ水と、水風呂そのものの清潔さです。

体の清潔を保つことはもちろん、水風呂の水質や設計に配慮されているかどうかは、満足度やリピート率にも直結すると考えられています。

この記事では、施設運営者の視点から、かけ水の重要性清潔な水風呂設計の考え方を整理しながら、クレームを生みにくいサウナ体験づくりのヒントをわかりやすく解説します。

なぜ「かけ水」がサウナ体験の印象を左右するのか

かけ水は単なるマナーではなく、体調面・衛生面の両方に関わる大切な工程です。

このひと手間を丁寧に行うかどうかで、水風呂の印象は変わりやすくなります。

ヒートショック対策としてのかけ水

高温のサウナ室で温まった体は、血管が拡張し、血流が増えている状態です。

そのまま急に冷たい水風呂へ入ると、急激な温度変化により血圧が大きく変動し、体に強い負担がかかる可能性があるとされています。

かけ水によって体表面の熱を段階的に下げておくことで、次のような配慮につながります。

  • 血管の収縮をゆるやかにしやすい
  • 心臓への負担を抑えやすい

特に、高血圧や心臓に不安のある方、ご高齢の方は、かけ水を省略せず行っておくと安心です。

※本記事の内容は一般的な情報であり、医学的な効果を保証するものではありません。体調に不安のある方は、必ず医師に相談したうえでご利用ください。

水風呂の基本的な考え方は、こちらも参考になります。

清潔感は「体」だけでなく「水風呂」にも向けられる

サウナ後の体には大量の汗が付着しています。
かけ水を行わずに水風呂へ入ってしまうと、汗や皮脂が水中に持ち込まれ、水質低下の原因になることがあります。

水風呂の清潔さが不満につながるケース

次のような違和感は、小さな不快感として残りやすいポイントです。

  • 水が濁って見える
  • においが気になる
  • 他人の汗を意識してしまう
  • 髪の毛が浮いている

こうした違和感は、「また来たい」という気持ちを弱めてしまう要因になりがちです。

かけ水が徹底されている環境と、水質管理が行き届いた水風呂は、クレームが生まれにくく、結果としてリピートにつながりやすいと考えられます。

かけ水を怠った場合の具体的リスク

利用者への健康リスク

かけ水を省略してしまうと、以下のようなリスクが高まる可能性があります。

  • ヒートショック:急激な温度変化で血圧が変動し、めまいや失神の原因になる場合がある
  • 心臓への負担:血管の急激な収縮により、負担が増える場合がある
  • 呼吸の乱れ:冷たさの刺激で呼吸が乱れることがある

特に高齢者や持病のある方は注意が必要です。

施設運営者にとってのリスク

宿泊施設・サウナ施設にとっても、かけ水徹底は「体験品質」と「安全管理」の両面で重要です。

  • 安全管理責任:体調不良や事故につながる可能性
  • クレーム発生:体調不良の訴えが出る可能性
  • 評判の低下:口コミ・SNSでの印象悪化につながる可能性

「かけ水をお願いします」という掲示だけで終わらせず、動線と仕組みで自然に促せる状態にしておくと安心です。

宿泊施設・サウナ施設での「かけ水徹底」の具体策

かけ水を自然に促すには、動線設計とコミュニケーションが重要です。

ポイントは「注意する」ではなく、「やりたくなる・やらざるを得ない」環境に寄せることです。

物理的な動線設計(配置で実施率を上げる)

効果的な配置例は次の通りです。

  • サウナ室出口〜水風呂の間に、必ずかけ水スペースを通る導線にする
  • 桶・柄杓の十分な数の配置(目安:3〜4セット)
  • 足元マットで滑りにくくする(転倒予防)
  • 照明を明るくし、清潔感を演出する

視覚的な案内(「理由」を一緒に伝える)

掲示物は「お願い」だけでなく、なぜ必要かまで書くと伝わりやすくなります。

  • 理由:体への負担を減らすため/水風呂を清潔に保つため
  • 手順:足先から順番に(心臓から遠い部位から)
  • 多言語対応:訪日外国人向けに英語等も併記
  • 設置位置:目線の高さ(入口・水風呂手前・桶付近)

掲示例(そのまま使える文案)

【かけ水のお願い】

水風呂に入る前に、かけ水をお願いいたします。

・体への負担を減らすため
・水風呂を清潔に保つため

足先から順番にかけていただくと、刺激がやわらぎます。

スタッフの声かけ(押し付けず、やさしく)

声かけは「指導」より「案内」のトーンが向いています。

・「かけ水をされてから、水風呂へどうぞ」
・「足先から順番にかけていただくと、体への負担が少ないですよ」

こうした小さな積み重ねが、クレーム予防の土台になります。

正しいかけ水の基本ポイント

かけ水は、やり方を少し意識するだけで、体への負担や水風呂の印象が変わりやすくなります。

かけ水の正しい手順(目安)

順番部位ポイント
1足先心臓から最も遠い部位から
2ふくらはぎ十分な水量で
3太もも徐々に上へ
4腰まわり体の中心に向かう
5背中息を吐きながら
6最後に心臓近くへ

ポイント① 心臓から遠い部位から始める

足先 → ふくらはぎ → 太もも → 腰まわり → 背中 → 胸
この順番を、掲示や案内で統一しておくのがおすすめです。

ポイント② 十分な量で、表面の汗を流す

軽く水をかけるだけでは、汗や皮脂は十分に流れません。「体表面の汗を流す」意識で案内すると、衛生面の納得感も上がりやすくなります。

ポイント③ 呼吸を整えながら行う

息を吐きながら水をかけることで、冷たさの刺激をやわらげやすいといわれています。運営側の掲示に「息を吐きながら」の一言があると親切です。

かけ水の温度と水風呂の温度の関係(“冷たさ”は設計できる)

水風呂の満足度は「温度」だけで決まるものではありませんが、温度のブレはクレームにつながりやすい領域です。
ここは運営として“設計・管理”で差が出やすいポイントです。

かけ水の温度は「常温〜ぬるめ」が目安

冷たすぎる水は、かえって体への刺激が強くなる場合があります。
常温(目安:20〜25℃程度)の水で段階的に体温を下げる導線にしておくと、入りやすさにつながります。

水風呂の温度は「16〜18℃」が一般的。だからこそ“温度の設計”が差になる

水風呂は、一般的に16〜18℃前後が取り入れやすい温度帯とされています。
一方で、近年は「しっかり冷たい水風呂」を目的に来館される方も増えており、シングル(水温10℃未満)を用意するケースも見られます。

温度帯ごとの目安は、次のような体感になりやすい傾向があります。

  • 16〜18℃:幅広い方が入りやすい温度帯
  • 14〜15℃前後:冷たさをしっかり感じやすい(サウナ好きの満足度につながりやすい)
  • シングル(10℃未満):強い冷却感が特徴。施設の“看板”になりやすい一方、入り方の案内が重要

特に宿泊施設では、サウナに慣れていない方も利用されます。そのためシングル水温を強みにする場合は、かけ水の徹底や「ゆっくり入る」「無理をしない」といった案内をセットにしておくと安心です。
「冷たさの魅力」と「安全に楽しめる導線」を両立できると、クレーム予防と満足度向上の両方につながりやすくなります。

また、宿泊施設では繁忙期や夏場に「利用が集中して水温が上がり、ぬるく感じられる」という不満が出やすい傾向があります。
この点で、シングル(水温10℃未満)まで調整できるチラー水風呂は、狙った温度帯を作れるだけでなく、上がってしまった水温を適温に戻しやすいという運用面のメリットも期待できます。

「今日は混んでいて水風呂がぬるい」といった印象は、体感として強く残りやすいポイントです。温度のブレを抑え、狙った水温を維持しやすくすることは、クレーム予防とリピートの両方につながりやすくなります。

温度設計の考え方は、こちらもご参照ください。

・水風呂温度と「ととのい」の関係をわかりやすく解説!
https://kokolosauna.com/knowledge/1706/

水風呂の水質管理が施設評価を左右する

水質クレームは「致命的な故障」ではなく、「不快感」から生まれやすいのが特徴です。だからこそ、予防できる仕組みを先に持っておくと、運用が楽になります。

よくある水質クレーム

  • 「水が濁っている」
  • 「髪の毛が浮いていた」
  • 「においが気になる」
  • 「水温がぬるい(夏場)」
  • 「水が汚く感じた」

こうした声は、口コミサイトでの低評価につながりやすく、施設の印象を大きく左右します。

水質管理の3つの柱

項目対策例期待できること
循環・ろ過循環設計で水を回す異物除去、清潔維持に役立つ
温度管理チラーで水温を安定季節によるブレを抑えやすい
除菌オゾン除菌などにおいの発生を抑えやすい

これらを組み合わせることで、「清潔で快適な水風呂」という印象を維持しやすくなります。

水質管理の頻度

日常的な管理

  • 毎日の水質チェック(目視・におい・浮遊物)
  • フィルターの状態確認(詰まり・流量の変化)
  • 桶・柄杓・周辺床の清掃(見た目の清潔感を守る)

定期的なメンテナンス

  • 月1回程度の徹底清掃(運用に合わせて調整)
  • 配管や循環まわりの点検
  • 必要に応じた水質検査

「何を・誰が・いつやるか」をチェックリスト化しておくと、属人化を防ぎやすくなります。

水風呂の印象を決める「清潔設計」という考え方

水風呂の快適さは、水温だけでなく、水質管理の設計思想によっても左右されます。宿泊施設では特に、「初見の安心感」が体験価値になりやすい領域です。

チラー水風呂が注目される理由

近年は、温度管理と同時に清潔性を重視したチラー水風呂が注目されています。チラー水風呂は、次のような特徴を持ちやすい傾向があります。

  • 水温を安定して保ちやすい(季節要因のブレ対策)
  • 循環・ろ過により水質を維持しやすい(浮遊物対策)
  • オゾン除菌などで清潔さを保ちやすい(におい対策)

宿泊施設・サウナ施設向け:チラー水風呂の選び方

「なんとなく良さそう」で選ぶと、運用負担が増えることがあります。

導入前に、次の観点で整理しておくと安心です。

項目確認ポイント
冷却能力利用人数・稼働時間に対応できるか
循環・ろ過清潔機能(ろ過等)が運用に合うか
除菌オゾンなど、におい・衛生対策の選択肢があるか
メンテナンス性フィルター清掃・交換が現場で回るか
サイズ設置スペース・搬入導線に無理がないか
電気容量施設の電気設備で対応できるか

kokolo saunaのチラー水風呂が目指すもの

kokolo saunaでは、「入った瞬間に不安を感じさせない水風呂」を大切にした設計思想で、チラー水風呂を提案しています。

Hagoromo1シリーズの特徴

Hagoromo1シリーズは、3℃〜40℃の温度設定に対応し、オゾン除菌・ろ過機能を搭載しています。

水をキレイに保ち、さらにオゾン効果により水質をまろやかに変化させる、という特徴があります。

・チラー水風呂一覧(カテゴリ)https://kokolosauna.com/chiller/

・チラー水風呂(HAGOROMO 1シリーズ)https://kokolosauna.com/hagoromo-1/

Hagoromo1s(省スペース向けの選択肢)

都市型ホテルやスペース制約のある施設では、「置きたいがサイズが課題」というケースも多いはずです。

kokolo saunaでは、Hagoromo1をコンパクト化したHagoromo1sもご用意しています。

・Hagoromo1sの紹介 https://kokolosauna.com/news/3188/

クレームが少ない=また使いたくなる体験設計

サウナや水風呂におけるクレームの多くは、「温度」そのものよりも「不快感」から生まれるケースが少なくありません。

よくある不快感

  • 水が汚れているように感じた
  • 他人の使い方が気になった
  • 安心して入れなかった
  • においが気になった

こうした要素を減らすためには、かけ水の習慣化水風呂の清潔設計が重要です。

不快感が少ない体験は、「また入りたい」「次もここに泊まりたい」という気持ちにつながり、結果としてリピートを生みやすくなります。

動線づくりの考え方は、こちらも合わせてご参照ください。

・「ととのう」には動線が重要|休憩・クールダウンの整え方
https://kokolosauna.com/column/4297/

また、宿泊施設が「設備を置いたあと」に成果を出す考え方は、こちらもおすすめの内容です。

・サウナ導入で選ばれる施設に|体験価値と売上を両立する設計の考え方https://kokolosauna.com/column/4287/

自宅サウナではなく「宿泊施設」だからこそ、清潔設計が効く理由

宿泊施設では、利用者のサウナ慣れに差があります。
そのため、かけ水の徹底と水風呂の清潔感は、「初めてでも安心できる体験」として評価されやすいポイントです。

  • かけ水を自然に実施できる導線になっている
  • 水風呂が清潔に見える・においが気になりにくい
  • 水温が季節でブレにくい(“ぬるい”クレームを減らしやすい)

この3点が揃うと、スタッフ対応の負担を増やしすぎずに、体験の質を底上げしやすくなります。

まとめ|かけ水と清潔な水風呂が、施設の評価を守る

いかがだったでしょうか。最後に要点を整理します。

  • かけ水は体調面・衛生面の両方で重要
  • かけ水徹底には、動線設計と掲示・声かけの“仕組み化”が鍵
  • 水風呂の印象は「水温」だけでなく、清潔さで大きく変わる
  • 清潔設計はクレームを減らし、結果としてリピートにつながりやすい
  • チラー水風呂は、温度管理・清潔維持・運用負担の観点で検討価値がある

かけ水という小さな行動と、水風呂の清潔設計を見直すことで、宿泊体験の満足度は大きく変わる可能性があります。

kokolo saunaでは、日々の運用まで見据えた「安心感のあるサウナ・水風呂環境」を大切にしています。ご施設の状況に合わせて、無理なく取り入れてみてください。

製品情報・お問い合わせ(施設導入向け)

・チラー水風呂(HAGOROMO 1シリーズ):https://kokolosauna.com/hagoromo-1/
・チラー水風呂一覧:https://kokolosauna.com/chiller/
・kokolo sauna公式サイト:https://kokolosauna.com/
・法人のお問い合わせ:https://kokolosauna.com/contact2/

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