ホテルの水風呂導入が難しい理由|レビュー評価を左右する大切な要素

サウナコラム

サウナブームが続く中、「ホテルのサウナが良かったので、できれば水風呂も入りたかった」と感じる方も多いのではないでしょうか。

とくにサウナを目的にホテルを選ぶ方にとって、水風呂の有無はレビュー評価を左右しやすいポイントになりつつあります。

一方で、サウナはあっても水風呂がないホテルも少なくありません。

それは、ニーズがないからというよりも、設備・コスト・衛生管理の面で”思った以上に越える壁が多い”ためと考えられます。

この記事では、サウナ・水風呂・ホテル運営の視点から、

  • ホテルに水風呂が少ない理由
  • 導入に立ちはだかる設備・コスト・衛生管理の課題
  • レビュー評価との関係性
  • 現実的な導入アプローチ
  • kokolo saunaが提供する水風呂ソリューション

について、わかりやすく整理します。

なぜホテルに水風呂が少ないのか

ホテルの大浴場に水風呂を設けることは、想像以上にハードルが高いといわれています。

主な理由は、次の3つです。

  • 設備面での大規模な改修が必要
  • 初期投資・ランニングコストの負担
  • 衛生管理体制の高度化

それぞれを詳しく見ていきましょう。

設備面での3つの大きな課題

① 給排水システムの大規模工事が必要

水風呂を導入するには、既存の給排水設備の見直しが必要になるケースが多いとされています。

温浴設備と冷水設備では、求められる配管構造や循環方式が異なります。

既存の温泉・お湯の循環システムに冷水専用ラインを追加するには、大浴場全体の設計変更が必要になる場合もあります。

とくに築年数の経ったホテルでは、

  • 配管の老朽化
  • 床下スペースの制約
  • 防水処理の再施工

なども同時に検討する必要があります。

工事期間中は大浴場の一部、あるいは全体を閉鎖することになり、営業への影響も無視できません。

② 冷却設備(チラー)の設置スペース確保

水風呂の水温を安定して保つためには、チラー(冷却装置)が欠かせません。

業務用チラーは一定の設置スペースと電源容量を必要とします。

しかし多くのホテルでは、機械室やバックヤードはすでに限界に近い状態です。

そのため、

  • 既存設備の配置変更
  • 増設工事
  • 屋外設置の検討

といった追加対応が必要になることもあります。

都市部のホテルでは敷地制約が大きく、物理的に難しいケースもあるのが現実です。

③ 既存施設への後付けの技術的困難

新築時からサウナ・水風呂を計画する場合と、後から追加する場合では、難易度が大きく異なります。

後付けの場合には、

  • 床の解体と再防水処理
  • 排水勾配の再設計
  • チラー配管ルートの確保
  • 法規制への適合確認

など、複合的な課題が生じます。

建築基準法や消防法、公衆浴場法などの確認が必要になる場合もあるため、専門知識を持つ施工業者との連携が欠かせません。

コスト面での現実的な障壁

① 初期投資額の大きさ

ホテルに水風呂を新設する場合、数百万円から、規模によっては一千万円を超えるケースもあります。

項目費用目安
チラー本体費用100万円〜300万円
配管・電気・防水工事費100万円〜500万円
設計費50万円〜100万円
工事期間中の営業損失施設規模による

中小規模ホテルにとって、この投資は慎重な経営判断を要します。

「サウナ利用者がどれだけ増えるのか」「レビュー評価はどの程度向上するのか」を正確に予測することは難しいため、長期的な収支計画を立てることが重要です。

② ランニングコストの継続負担

水風呂は導入して終わりではありません。

  • 電気代(チラー稼働)
  • 定期メンテナンス費用
  • 消耗品交換費用
  • 水質検査費用

など、毎月の固定コストが発生します。

夏場は冷却負荷が高まり、電力消費量が増える傾向があります。

継続的な負担も含めて、事前に試算しておくと安心です。

③ 費用対効果の見極めの難しさ

水風呂があるからといって、宿泊料金を大幅に上げられるとは限りません。

サウナ愛好家からの評価向上は期待できますが、予約数増加・稼働率改善・客単価上昇にどこまで直結するかは立地や客層によって異なります。

とくに地方ホテルでは、投資回収の見通しが立てづらいこともあります。

衛生管理における専門的課題

① 水質管理の高度化

水風呂は低温環境ですが、それだけで衛生が保たれるわけではありません。

  • 塩素濃度管理
  • pH値調整
  • 濁度チェック
  • 定期的な水質検査

など、日々の管理が欠かせません。

適切な管理が行き届かないと、水質に関するリスクが高まる可能性があるとされています。そのため、専門的な知識を持つスタッフ育成も重要です。

② 清掃体制の構築

浴槽・配管・チラー内部のフィルター清掃など、作業項目は多岐にわたります。

既存スタッフで対応するのか、専門業者へ委託するのか、体制づくりも大切な検討事項です。

「何を・誰が・いつやるか」をチェックリスト化しておくと、属人化を防ぎやすくなります。

水風呂の清潔管理については、かけ水徹底と清潔な水風呂でクレームを防ぐ|宿泊施設の水質管理と安全設計もご参考ください。

水風呂の清潔感がレビューを左右する

水風呂の満足度は、水温だけでなく「清潔感」でも大きく変わります。

よくある水質クレーム

  • 「水が濁っているように見えた」
  • 「においが気になった」
  • 「他の利用者の汗が気になった」
  • 「水温がぬるかった(夏場)」

こうした声は、口コミサイトでの低評価につながりやすく、ホテルの評判を大きく左右します。

かけ水の徹底が水質を守る

水風呂に入る前のかけ水を徹底することで、汗や皮脂の持ち込みを減らし、水質を保ちやすくなります。

掲示物や動線設計でかけ水を自然に促す工夫も、レビュー対策の一つといえるでしょう。

ととのう体験の動線設計については、「ととのう」には動線が重要|休憩・クールダウンの整え方で詳しく解説しています。

温度管理への厳しい目|シングル対応が差別化につながる

一般的に、水風呂の適温は15〜18℃程度が目安とされています。

しかし近年は、シングル(10℃未満)を求めるサウナ愛好家も増えており、「どの温度帯を提供できるか」が差別化につながりやすくなっています。

温度帯体感向いている施設
18℃以上やさしめ初心者が多い施設、温泉旅館
15〜17℃一般的幅広い客層に対応
10〜14℃しっかり冷ためサウナ好きが多い施設
シングル(10℃未満)非常に冷たい上級者向け、強い差別化を狙う施設

※体感には個人差があります。あくまで目安としてご参考ください。

お客様が水風呂に入る体験そのものが、いかにお客様の心に響くかが重要です。

この瞬間にお客様が感じる「ワクワク感」や「リフレッシュ感」は、サウナ体験のハイライトとなり、記憶に残ることでしょう。そのため、「また来たい」という気持ちを引き出し、リピーターを生むきっかけとなるのです。

特に夏場は水道水だけでは水温が上がりやすく、「ぬるい」と感じられることがあります。シングル温度を安定して提供するには、季節を問わず水温を制御できるチラー設備が前提になりやすいとされています。

水風呂の温度設計については、小規模サウナ・宿泊施設の水風呂温度設計|満足度を左右する「温度の幅」とはもご参考ください。

水風呂導入に向けた現実的なアプローチ

すぐに大規模工事が難しい施設でも、段階的に取り組める方法があります。

アプローチ① チラー水風呂の単体導入

既存スペースにコンパクトなチラー水風呂を追加する方法です。

大規模な配管工事を抑えながら、安定した温度管理を実現しやすくなります。

アプローチ② バレルサウナ+チラー水風呂のセット導入

屋外スペースがある場合、バレルサウナと水風呂をセットで設置する方法もあります。

既存施設への影響を抑えながら、サウナ体験全体を設計できます。

詳しくはバレルサウナ製品ページをご覧ください。

アプローチ③ 客室専用サウナ・水風呂の新設

高価格帯客室にプライベートサウナと水風呂を設置することで、客単価向上と差別化を同時に図る方法です。

業務用サウナの導入については、業務用サウナで差別化を実現|また来たいと思われる宿泊施設の整え方で詳しく解説しています。

kokolo saunaの水風呂ソリューション

kokolo saunaでは、「人の心と体をあたためる」をコンセプトに、商業施設向けのサウナ・水風呂設備も展開しています。

チラー付き水風呂(Hagoromo1 series)

Hagoromo1 seriesは、3℃〜40℃の温度設定に対応しており、シングル温度(10℃未満)の実現を目指せる設計です。

オゾン除菌・ろ過機能を搭載しているため、水質を保ちやすく、衛生管理の負担軽減が期待できます。

また、スペースに制約がある施設向けにコンパクトモデルも用意されています。

詳しくはチラー水風呂製品ページをご覧ください。

屋内サウナとのセット導入

電気式サウナストーブ(PSE認証対応)は火を使わないため、屋内施設にも導入しやすい設計です。

サウナと水風呂を一体で設計することで、後付け工事のリスクを抑えながら、体験全体を整えることが可能です。詳しくは屋内サウナ製品ページをご覧ください。

まとめ:水風呂導入の判断基準

いかがだったでしょうか。

ホテルにサウナ・水風呂を導入するには、

  • 設備改修の規模と工期
  • 初期投資とランニングコスト
  • 衛生管理体制の構築
  • ターゲット層との適合性
  • 温度帯(シングル対応を含む)による差別化

を総合的に検討する必要があります。

水風呂は簡単な設備ではありませんが、適切な計画と専門的なサポートがあれば、ホテルの大きな魅力になり得ます。
無理のない形で、まずは自施設に合う温度帯や規模から検討してみるのも一つの方法です。まずは課題の整理から始めてみてください。

kokolo saunaでは、日々の運営に無理なく取り入れられるサウナ・水風呂環境づくりを大切にしています。

水風呂導入のご相談は、法人のお問い合わせからご連絡ください。

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